学生時代、セーラー服を着ていた学校に通っていました。
でも、どうして日本でセーラー服が女性の制服として定着したのでしょうか?
もともと水兵服として男性が着ていたイメージがありますよね。
それが女子の制服になるなんて不思議です。
今回は、セーラー服がどのようにして女子生徒の制服となったのか、その興味深い経緯を紹介します。
最近、このセーラー服の歴史を調べる機会があり、驚くべき発見がたくさんあったので、そのお話をしたいと思います。
セーラー服の意外な始まり
今回は、普段見慣れたセーラー服がどのようにして女子の制服となったのか、その知られざる歴史を探っていきます。
以下の5つのポイントを中心に解説します。
男性水兵のための制服だったセーラー服
意外なことに、セーラー服は最初、海軍の男性水兵が着る制服として登場しました。
1857年にイギリス海軍が正式採用したのがその始まりです。
それ以前は、各艦長が独自に水兵の服装を決めており、中には道化師のような格好を命じる艦長もいて問題視されたことがありました。
セーラー服の襟に隠された秘密
セーラー服の象徴とも言える大きな襟には、命を守るための重要な役割がありました。
海に落ちた水兵を救うために、大きな襟は水に浮きやすく、遠くからでも目立ちやすいデザインになっていました。
また、救助の際には襟がしっかりとつかむための手がかりにもなりました。
イギリス王室の影響で子ども服に
この服が子どもたちの間で流行するきっかけは、イギリス王室にありました。
ヴィクトリア女王が息子アルバート王子にセーラー服を着せたことで、上流階級の間でマリンスタイルが人気となり、それが子ども服として広まったのです。
女性の社会進出とセーラー服
19世紀末から20世紀初頭にかけて、女性の社会進出が進む中で、動きやすい服装が求められるようになりました。
その結果、セーラー服は女性たちの間で人気を博し、フランスではボーイッシュなファッションとして広まりました。
その後、ヨーロッパ各国やアメリカへも広がっていきました。
日本でセーラー服が制服に採用された時期
日本でセーラー服が女子の制服として採用されたのは、実に興味深い歴史があります。
1920年、京都の平安女学院がその先駆けとなりました。
当時、日本の女性は主に和装をしており、体操や運動には向いていませんでした。
そこで、動きやすさが魅力のセーラー服が注目され、女子の体操教育を推進する女学校で次々と採用されていきました。
女子生徒たちは、セーラー服を着て街を歩く姿が新しい時代の象徴となり、多くの女性たちの憧れを集めました。
そして、女性の高等教育が広がるとともに、セーラー服を採用する学校も増えていきました。
海上自衛隊でも今なお続く伝統
興味深いことに、現在でも海上自衛隊では男性隊員がセーラー服を着用しています。
一方で、女性隊員には異なるデザインの制服が用意されています。
こうしてセーラー服は、時代と共にその姿を変えながらも、現代に至るまで私たちの生活に根付いています。
この歴史を知ることで、セーラー服には単なる制服以上の意味が込められていることが感じられます。
普段何気なく目にしている制服にも、こんなにも深い歴史と背景があると知ると、ますます興味が湧いてきますね。
セーラー服の変遷とその魅力 まとめ
皆さんはセーラー服にどんな思い出がありますか?
制服として実際に着た方も、そうでない方も、今回のお話を通じてセーラー服の見方が少し変わったかもしれません。
ちなみに、私自身も高校時代はセーラー服を着ていました。
ただ、頻繁に洗濯ができなかったので、手入れが楽な別の制服に憧れていた記憶があります。
ここまでお付き合いいただき、ありがとうございました!