子どもの頃、母がよく「茶色い砂糖は体に良い」と言っていましたが、その真実はどうなのでしょうか？
白砂糖と茶色い砂糖の違いも気になりますね。
この記事では、茶色い砂糖が健康に良いとされる理由や特徴を掘り下げてみます。
母から聞いた「茶色い砂糖は体に良い」という言葉、その根拠についても調査しました。
白砂糖と茶色い砂糖の主な違い
「宮崎製糖」は、東京・江東区にある工場で長い歴史と高い技術を持ち、体に良いとされる砂糖を製造しています。
この会社の始まりは、江戸時代にまで遡り、初めての製糖はオランダから輸入された砂糖の麻袋を再利用して行われていました。
1918年に創業した宮崎製糖では、「玉糖（たまとう）」という濃い茶色の砂糖を製造しており、これは家庭用の1キロ袋や、大手のパンや菓子メーカー、さらには銀座の高級寿司店にも供給されています。
この茶色い砂糖は、多くのシェフや職人に支持されており、「これがなければ作れない」と言われるほどです。
砂糖の主要な2つのタイプ
砂糖は大きく「含蜜糖」と「分蜜糖」の二種類に分けられます。
「含蜜糖」とは蜜を含んだ砂糖で、その黒い色が特徴的です。
一方、「分蜜糖」は蜜を取り除いて精製された砂糖で、これには上白糖やグラニュー糖などがあります。
分蜜糖は料理時に色が付かないため、特に洋菓子作りに適しています。
茶色い砂糖の栄養面の利点
白砂糖と比較して、茶色い砂糖ははるかに多くの栄養素を含んでいます。
特に、含蜜糖と呼ばれる茶色い砂糖には、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、カリウムなどのミネラルが豊富です。
マグネシウムは300以上の酵素の活性を支え、筋肉の動きや体温調節、血圧の維持に必要です。
カルシウムとリンは骨の健康に寄与することで知られており、他の多くの体内プロセスにも影響を与えます。
これらのミネラルが豊富に含まれているため、「茶色い砂糖が体に良い」とされるのです。
一方、白砂糖はこれらのミネラルがほとんど除去され、主に甘味を提供します。
茶色い砂糖には「黒糖」「赤糖」「加工黒糖」という種類があり、宮崎製糖は赤糖と加工黒糖を製造しています。
宮崎製糖の独自技術による色の深化
宮崎製糖の独自技術により、砂糖の色を濃くすることができます。
色を濃くするためには多くの蜜を加える必要がありますが、これが砂糖を粘土のようにするリスクも伴います。
宮崎製糖では、多くの蜜を加えながらも砂糖をサラサラに仕上げる技術を持っており、これが彼らの製品が特に評価される理由の一つです。
茶色い砂糖の製造過程
サトウキビから製糖までの過程は厳しいものです。
原料となるサトウキビは先ず工場で「原料糖」として加工され、次に工場で糖蜜と混ぜられます。
この混合物はメルターと呼ばれる機械で約1時間煮詰められます。
この過程は非常に熱く、特に夏は厳しい労働環境となりますが、職人たちは適度に休憩を取りながら作業を行います。
白砂糖と茶色い砂糖の製造プロセスの違い
白砂糖と茶色い砂糖は元を辿れば同じ「原料糖」から作られていますが、製造過程に大きな違いがあります。
まず、煮詰めた原液の蜜はメッシュのストレーナーで異物を取り除きつつ、沈殿槽へと移されます。
この沈殿槽では下部約15センチの部分は使用せず、上層部の蜜だけがさらに処理のために二重釜に移されます。
その後、この蜜はポンプで工場の4階まで送られ、加熱・濃縮・殺菌の工程を経てさらに純度が高められます。
鉄製の二重釜での加熱煮沸は非常に高温で行われ、品質を確保するための重要なステップです。
次に、煮沸されたドロドロの蜜は巨大なミキサーに移され、空気を含ませながら粉状に変換されます。
複数台のミキサーが連動して働き、瞬く間に蜜はサラサラの粉砂糖へと変わります。
製品化の最終段階では、粉状になった赤糖がスクリューコンベアーを通って階下に運ばれ、メッシュ状のトンネルを通過する際に大きな不純物は除去されます。
最後に、粉砂糖は袋詰めされ、X線検査機と金属検出機を通過して品質が確認された後、市場に出荷される製品として完成します。
砂糖の品質管理と職人の役割
品質管理には、職人の熟練した技術が不可欠です。
各ロットごとに砂糖の色味を丁寧にチェックし、袋詰め時には職人の手感覚で粒の質を確認します。
この手作業による精密な管理が、品質の高さを保証します。
現代の生産現場では時間とコストの効率が求められますが、良質な砂糖を提供するための手間を惜しまない姿勢が感じられます。
実際に試食した玉糖は、徐々に広がる甘みとミネラルの豊かな味わいが印象的で、その奥深い風味が長く続きました。
「茶色い砂糖には栄養が豊富に含まれており、体にも良い」と宮崎さんは語ります。
この砂糖は、白砂糖に比べて豊かなコクがあり、料理をする私にとっても魅力的な選択肢です。
栄養豊富な茶色い砂糖の魅力 まとめ
砂糖を選ぶ際は、色の濃さを重要な指標としてみてください。
茶色い砂糖は、その色が示す通り栄養素が豊富で、味わい深い甘みと体に優しい特性を兼ね備えています。
日々の料理に茶色い砂糖を取り入れることで、より一層美味しさを引き出すことができるでしょう。
この記事をお読みいただき、ありがとうございました！
